サンワサプライが9/6、USB PDに対応するモバイルバッテリ「BTL-RDC22」を発売した。
容量は20100mAh。USB Power Delivery規格による充電に対応しており、「USB Type-C端子を搭載し、USB PDに対応する」ノートパソコンやタブレット、スマートフォンを最大30W出力で充電することができる。
USB Type-Cポート以外にUSB Standard-Aを2ポート搭載。USB PD充電に使えるUSB-IF認証を受けたUSB Type-Cケーブル(1m長)が付属する。本体サイズは80(幅)×163(高さ)×22(奥行)mm。重量434g。
標準価格が17,600円(税込)とリリースされているが、サンワダイレクトで確認すると9/6現時点で14,080円(税込)だった。ちなみに、サンワダイレクト以外のECを確認したところ、楽天でいくつかのショップが既に取り扱いを開始していた。Amazonでの取り扱いは今のところなさそうだ。タイミング的には楽天のスーパーセール利用で購入するのが一番お得だろうか。(9/6現時点)
「ノートパソコンを充電できる」「USB-C搭載デバイスに充電できる」には注意が必要
売り文句としてノートパソコンに充電できるとか、USB-C搭載デバイスに充電できるという言葉が並んでいるが、使用しているノートパソコンの仕様によっては利用が出来ない場合がある。公式の商品ページにも、接続するケーブルや機器が対応していないと駄目だぞということは記載されていて、デバイスが対応していなければ使えないというのはある意味当たり前のことなのだが、意外と引っかかる人が多い。理由はよくわからない。
最近のノートパソコンではデバイスの電源を立ち上げている場合、45W以上に対応していないと給電が有効にならない機種も多い。また、45Wでデバイスを稼働させながら給電できるけど、パフォーマンスはフルに発揮するためには60Wとか、65Wで充電しないと駄目だよという機種もある。モバイル向けCore iでも末尾にHがつくハイパフォーマンスモデルとか、Ryzen プロセッサの搭載機種は電力要求が大きい。
また、ちょっと古かったり、安かったりするノートパソコンだとUSB-Cポートは搭載しているけど、USB PDからの充電にはそもそも対応していないということもある。(僕の手元にある端末だとちょっと型落ちのLenovo Ideapad S540(14) AMDがこれだ。)
USB-Cポートはあくまで端子形状の規格であって、これがあるからUSB-PDに対応しているとか、USB3.1(3.2あるいは4.0も)に対応しているという話ではないので、注意が必要である。
製品そのものは
サンワサプライはJBRCの加盟企業であり、ルネサス製電池保護ICチップを搭載する他、USB-IFの認証を受けた純正ケーブルも付属するということで、一定の信頼のおける製品と認識しています。自主確認のみの丸形PSEではなく菱形PSEを取得して欲しい気持ちはあるが。
最近は防災の日とかもあって、パワーサプライベンダーが販促攻勢を強めている感じですが、リチウムイオンバッテリに関しては胡散臭いなと思ったメーカーの製品は安くても買わないほうがいいと思ってます。
利用時に焼損などのトラブルが起きるとかもそうですが、どちらかというと捨てる時が面倒で、JBRC非加盟のメーカーはモバイルバッテリーの回収窓口(家電量販店とかホムセンとか)で回収をお断りされることになっていて、窓口の担当がアホで回収されてしまうことはあるのだが、本来的にはメーカーへの問い合わせが必要になる。
(以前はAnker Japanがそれで、逐一問い合わせて回収用キットを送ってもらう必要があったのだが、今現在は加入している。)
Amazonとか楽天とかのモールでよくわからんメーカーの製品を買ってメーカーと連絡がつかなくなると、不燃ごみには出せないし、回収窓口ではお断りされるし、リチウムイオン電池は使えば使うほど劣化する寿命製品なのでリセールも効かないしで、困ってしまうことになる。
付属のUSBケーブルはUSB2.0認証を受けているとのことで、データ通信は出来るが遅く、3Aまでしか対応していないだろうから高速データ通信やより大きな電力を流す用途には使えないはずだ。色んなガジェットやパワーサプライにUSBケーブルが付属してくるので、ごっちゃにしないようにこれも注意が必要だ。
参考・関連リンク
JBRC会員企業リスト | 小型充電式電池のリサイクル 一般社団法人JBRC
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