9月22日、サムスン電子ジャパンが完全ワイヤレスイヤホン新製品 Galaxy Buds2を、ECサイトや家電量販店、Galaxy Harajukuで発売した。価格は1万7600円。
外部ノイズを最大98%遮断可能なアクティブノイズキャンセリング(ANC)を備える。3段階の調節に対応するアンビエント・サウンド・ボリューム・コントロールでは、イヤホンを装着した状態で周囲の音を取り込める(ヒアスルー・外音取り込み)。
仕様
ANC機能をオンにした状態での音楽再生時間は、約5時間。充電ケースも含めると最大20時間の音楽再生が可能。ANCオフだと単体7時間、ケース込み29時間。
カラーは、グラファイト、ホワイト、オリーブ、ラベンダーの4種。IPX2の防滴、Bluetooth バージョンは5.2準拠。対応コーデックはAAC、SBC、サムスン独自のScalable Codec。
BestechnicのBES2500ZPを採用
これまでのGalaxy Budsシリーズは半導体大手BroadcomのBluetooth オーディオ SoCを採用していた。しかし、今回のGalaxy Buds2はBestechnicのBluetooth オーディオ SoCに採用をシフトしているようだ。採用SoCはBES2500ZPを公称していて、Bluetooth LE Audio Readyな最新のチップセットだ。
BestechnicのチップはLBRTという傍受型左右同時伝送技術をサポートしている。前世代のBES2300ファミリはGoogle Pixel Buds A-Series [Google ストア]やAnker Soundcore Life P3 [Amazon]と言った製品で採用があり、通信品質に定評がある。
Bluetooth5.2では、LE Isochronous ChannelsというLE Audioで使用されるオーディオデータの転送方式とEATT: Enhanced Attribute Protocolという複数のパケット伝送路を同時に利用することを可能にする仕様の改良(複数のオーディオデバイスに同時接続することが出来るようになる)、LE PowerCntrolというペアリングしたデバイスの間で電波の強度をモニタリングして、相手の送信パワーを最適に調整することでバッテリー消費を改善する機能が追加されている。
もっとも、これらの機能は親機側がBluetooth5.2およびLE Audioに対応している必要がある。Bluetooth バージョンはソフトウェアアップデートでは対応出来ないので、親機が対応していないのならば新しい機器を購入する必要がある。また、現状ではAndroid OSやiOSのようなシステムソフトウェアが対応していないので、利用する方法がない。
まだ真価を発揮出来ないのだが、「2」の名前に相応しく次世代の仕様に準拠した新しい製品だ。LE Audioとは関係なくサムスン独自のScalable Codecでハイレゾ相当の高音質を楽しむことは出来るし、Galaxy スマートフォン使いなら迷わずGalaxy Buds2を購入してしまって問題はないだろう。
余談
日本語公式サイトのスペックシートには搭載SoCの記載がなく、英語サイトではBES2500ZPを採用していることが記載されている。
参考・関連リンク
Galaxy Buds2(ギャラクシーバッズ2)|Galaxy公式(日本)
Samsung Galaxy Buds2 - The Official Samsung Galaxy Site(英語)
あわせて読みたい: