Pixel 6の正式発表に合わせてPixelシリーズスマートフォンでもリリースされたAndroid 12。年内にはシャオミやOPPO、サムスンといったサードパーティ製スマートフォンでも配信が始まる予定です。
【以前の記事】
Android 12が(AOSPで)正式リリース。新機能・混乱しそうな操作の変更点
Pixel スマートフォンでAndroid 12へのシステムアップデートが利用可能に
実際にPixel 5a (5G)にインストールしてみましたので、遭遇した問題とか変わったところを色々。
※記事中の画像はダークモードを適用した端末でのスクリーンショットです。他の端末では見え方が変わることがあります。
更新履歴
10月24日:Play ストアおよびGoogle Play システムアップデートが英語表示になった件について追記
同日:接触確認アプリが機能停止していたことの追記
目につく変更点
更新サイズは1.84GB。従量制通信ではなく固定料金制のネットワークで更新をダウンロードするようにしましょう。
また、スマートフォン本体はストレージの空き容量を確保し、充電器に接続して十分に充電がなされ、発熱が収まった状態でアップデートを行うことをお勧めします。
アップデートのダウンロードとインストールには20分くらい。(ダウンロードする回線の速度で大きく左右されます。)アップデート中、ケース越しに本体がほんのり温かくなっていました。
アップデートが完了して、再起動するとロック画面の表示がAndroid 11までと変わっています。時計の文字、ロック状態の表示が壁紙の色合いに合わせて薄青く、薄暗く変わっているようです。また、通知表示がより丸みを帯びたデザインに変更されています。PINの入力画面もナンバーが大きく表示されるように。
通知をすべて閉じていると大きな時計が表示されます。何かしらのセキュリティソフトやAdGuardのようなコンテンツフィルターが通知に常駐されているとお目にかかれないかもしれません。
ランチャーアプリは純正のPixel ランチャーです。グリッドは5x5。
フォルダの表示が微妙に変更されています。アイコンがフォルダから飛び出して表示される形になっていて、フォルダの中にどのアプリが入っているのか視認性が上がっています。
設定画面はガラリと変わっています。項目のアイコンがカラフルに表示されていたAndroid 11以前からすると殺風景に。スケーリングは変更していないはずですが、フォントのサイズが大きく、よりシンプルな表示へと変わっています。
「設定」アプリの「壁紙とスタイル」から壁紙から抽出した複数のカラーパレットの選択、用意された基本の色から好きな色を選んでパーソナライズ出来ます。ホーム画面壁紙としてプリインストールの「徹底解剖」を使っていたのですが、水色が優勢と判断されたようで水色になっています。
現在はベータ版という位置付けのようですが、「テーマアイコン」をオンにすることで対応しているアプリがホーム画面上で、パーソナライズされたカラーで表示されるようになります。みんな対応してくれたら綺麗に表示されそうですが、今のところGoogleの提供するアプリだけのよう。
通知領域の表示はかなり大幅に変更されています。画面輝度(明るさ)のバーがごんぶとに。項目表示にはパーソナライズされたカラーになっているよう。
通知領域を下ろすと左上に時刻が表示され、タップで「時計」アプリに遷移していたはずですが、日付表示に変更されてアプリへの遷移がなくなりました。人によっては不便か?
それから、通知領域に追加出来るタイルとして「さらに輝度を下げる」と「自動字幕起こし」が追加されているようです。(いつ増えたのか正確に把握出来てないけど、たぶん)
「更に輝度を下げる」はその名前通りに有効にすると画面が更に暗くなります。お布団の中でスマホをいじっているときに画面が明るすぎると感じたときや、電池の消耗を抑えるために画面の輝度を落としたいときなどに使う機能かな。
「自動字幕起こし」はデバイスが話し声を検知して自動で字幕を生成してくれます。今のところは英語だけ。
カメラアプリの初回起動時に位置情報の権限設定を求められました。マップのような精度の重要な位置情報を利用するアプリでは求められていないので、一部のアプリでだけで精度の低い位置情報が利用でき、設定が求められるよう。
パフォーマンス
重くなったとも軽くなったとも実感はないです。メモリ使用量も変化なし。電池持ちの悪化もなし。
ストレージのシステム領域は15GB。
あと、Android 12への更新だけでなくセキュリティ更新も含んでいて、パッチレベルが2021-10-01から2021-10-05に上がっているのを確認。
便利な新機能
スクリーンショットがアプリの表示領域だけでなく全領域を切り取ることに対応しました。
ただし、Chromeブラウザではハードウェアキーショートカットによるスクリーンショットではなく、画面右上の︙から共有メニューを選び、「ロングスクリーンショット」を選ぶ必要がある。
当方の環境で発生した問題
Android 12にアップデートした後、Google Play システムアップデートやGoogle Play ストアの項目表示などが英語になってしまっています。
「設定」アプリ上で確認出来るシステム言語は日本語。
どうやらGoogle Play関連の表示だけが英語になってしまっているようで、他の表示は日本語のままです。深刻に困るような不具合ではないですが。
(10月24日追記)
Play ストアアプリおよびGoogle Play 開発者サービスのキャッシュおよびストレージを削除して一晩放置してたら日本語表示になっていました。放置中は一部の項目だけ日本語化したり、表示が崩れることがありました。
(追記ここまで)
SMS・LINEのようなメッセージングアプリ、電話機能、おサイフケータイは一通り使用してみたところ問題に遭遇しませんでした。LINEはビデオ通話がクラッシュするというユーザー報告を拝見しましたが再現できず。
一応、今のところアプリが完全に機能しなくなった、起動自体しないというものには遭遇していません。
ドコモ(4Gオンリー)と楽天のデュアルSIMで運用しているのですが、ドコモSIMで変更していた優先ネットワークの種類が4Gから5G(推奨)に戻されていました。広告のオプトアウトなど、他の設定項目でリセットされていたものは特に見当たりませんでした。
設定アプリから「通知の自動調整」が消滅しているようです。もしも電池の最適化を無効にしているのに通知遅延が発生する場合は、「自動調整バッテリー」を無効にする必要がありそう。
【通知の自動調整解説記事】
Android スマートフォンでアプリの通知がすぐに届かない原因は「電池の最適化」だけではない
(10月24日追記)
新型コロナウイルス 接触確認アプリCOCOAの利用設定がリセットされ、機能が停止していました。自分でアプリを起動し、利用を有効にする必要があります。
(追記ここまで)
参考・関連リンク
Google Pixel スマートフォンと Nexus デバイスで Android アップデートが提供されるタイミング - Pixel Phone ヘルプ
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