5月11日深夜2時(米国では5月10日)にGoogleの開発者向けカンファレンスであるGoogle I/O 2023が開催された。I/Oは年次開催されており、Android OSやChrome、ChromeOSなどのソフトウェア製品の他、Google PixelやNestなどのハードウェア製品の発表も行われる。
今年は廉価版Pixel スマートフォンのGoogle Pixel 7aや折り畳みスマートフォンのPixel Foldが事前にTwitterなどで告知されていた。
冒頭のスンダー・ピチャイ氏の基調講演から真っ先にAIについて触れられ、GoogleWorkspaceとBard AIの連携が紹介されるなど全体的にGoogleのAI技術を全面的に推しだした内容となりました。ハードウェアの紹介が始まるまで1時間と40分くらいAIの話が続いたかな。
- Google Pixel 7a
- Google Pixel Tablet
- Google Pixel Fold
- Pixel Tabletはレートから考えると割高。Pixel 7aは割安なレート
- 友達紹介キャンペーンのコードは利用できないみたい?
Google Pixel 7a
Google Pixel 7aは廉価版Pixel スマートフォンに位置づけられるPixel aシリーズの最新機種。SoCはPixel 7および7 Proと同じTensor G2を搭載。メモリとストレージは8GB/128GBの構成のみ。
ハードウェアの仕様としては有線の充電速度が18W PD、Qi ワイヤレス充電が標準の7.5Wのみに留まるところ、バッテリーシェア機能が非搭載なこと、ディスプレイカバーのガラスがコーニング ゴリラガラス3で最新のゴリラガラスと比べ粘り気が弱く割れ耐性が弱めなことがPixel 7に劣るところと思われます。
一方でチップセットやWi-Fi/Bluetoothアダプターの仕様、ディスプレイのリフレッシュレート*などはメインストリームのPixel 7と同等でいわゆる「性能」を司る部分は全く見劣りしない構成となっています。
*公表されていないディスプレイのピーク輝度などの仕様は劣化しているかも。
米国価格が499米ドルに対し、Google ストアで公開された日本価格は62,700円。5月11日現在のドル円相場そのままだと499ドルは67,000円ほどで消費税が乗れば74,000円近くになるため1万円以上も割安な価格設定となります。今回のヒーローカラーらしいCoral限定となりますが、1万円分のストアクレジットと限定ケース、Youtube Premium12か月分が付帯するキャンペーンも開催されているよう。
既に発売開始し、今すぐ購入が可能です!バイナウ!
Google Pixel Tablet
最初の予告から随分時間が経ってしまいましたがついにGoogle製のAndoid タブレット、Pixel Tabletが投入されます。こちらもGoogle Tensor G2、8GB RAMを搭載し128GB/256GBのストレージ差分が用意されます。
ディスプレイは10.95インチ(11インチ)、500nitの液晶でUSI2.0プロトコルのタッチペンに対応します。
ハードウェア仕様としてはWi-Fiが11axに留まりWi-Fi6Eに非対応なこと、Pixel 6以降のPixel スマートフォンが画面内光学指紋認証に対応しているのに対し電源ボタンにビルトインの静電容量指紋センサーによる指紋認証に対応、スピーカードックからの充電が15Wに留まること、他のTensor G2搭載機種では3.2 gen2のUSBポートが3.2 gen1にデータ転送速度が劣化しているなど地味にコストダウンの手が色々入っています。
米国の価格はこちらも499米ドル。一方で日本での価格は79,800円とちょっと割高になってしまいました。Google ストアでの購入で次回以降利用可能なストアクレジット13,000円分が製品発送時に付与されるとのことですが、普通に割引してくれ…!
現在は予約購入の受付中で発売予定日は6月20日。既にAmazonなどの外部ECでも予約販売が始まっています。
Google Pixel Fold
Google初の折り畳みスマートフォンとなるPixel Foldも発表。これもTensor G2搭載でRAM12GB/256GB ストレージの盛りに盛った構成。
日本での価格は25,3000円ということで、たっか…。Google ストアでの購入で52,000円分のストアクレジットが付与されるキャンペーンが開催されるようですが、こんなにストアクレジット貰っても使い道に困っちゃいますよね!?
こちらは近日発売予定ということで発売日のアナウンスはなし。まだ予約も出来ません。既にドコモでの取り扱いが発表されていますが事前予約は6月20日からとのことなので、Google ストアでも同時期に予約開始されると思われます。
Pixel Tabletはレートから考えると割高。Pixel 7aは割安なレート
ドル円のレートで考えるとPixel Tabletがだいぶ割高で、7aが割安なレートとなっていますが、これまでのPixel スマートフォンと違ってPixel TabletはGoogle ストアや各通信事業者以外の販路で正式に販売します。
このため、そのぶんの利ざやや流通コストが販売価格に上乗せされてこれまでの日本市場でのレートをかなり上回る売価となってしまったのではないのかなあと思います。スピーカードックまで同梱されるPixel Tabletはパッケージのサイズも相応のものになると考えられるので、尚更流通コストが重いのではないでしょうか?
一方でGoogle ストア以外の販路で販売されるということは各ECや家電量販店がセールなどで割引して販売することがあるということなので、楽天やコストコで購入するのがかなり割安なNest製品同様、Googleストア以外で買ったほうが安価に購入出来るという場合が多くなっていくのではないかと予想しています。
それから、日本のGoogle ストアでの購入では利用できないアクシデンタル保証のようなものが各家電量販店、Amazon(これはヤマト運輸のサービスだけど)などで利用できることがあるというのも重要なポイントになると思います。
友達紹介キャンペーンのコードは利用できないみたい?
Google ストアでのPixel 7、Pixel 7 Pro、Pixel 6aの購入に友達紹介キャンペーンのコードを入力することで後日7,500円分のクーポンコードが貰えるキャンペーンが開催されているのですが、どうもこの紹介キャンペーンはPixel 7aでは利用出来ないよう?
Pixel 7自体直近のゴールデンウィークセールで7万円弱まで値段が下がっていたのでドル円のレートが割安だからといってPixel 7aの売価設定が安いかと言われると実はちょっと悩むところです。バッテリーシェア機能やワイヤレス充電のスピード以外大きく見劣りしそうな部分がほとんどないのでコスパ自体は最優のミドルクラスだと思いますが今の価格ならPixel 7買うよという人もけっこういそうなところ。