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2023年も6月、悪名高き「Manifest V3」はどうなった?

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Manifest V3

GoogleやMicrosoftが推進するブラウザー拡張機能の新しい仕様「Manifest V3」。プロモーターはプライバシーとセキュリティ、パフォーマンスの強化を謳う一方で、広告ブロッカーやスクリプトマネージャーなどの機能や性能面での悪影響が懸念されている。

現在の仕様である「Manifest V2」からの移行は当初の予定では、2023年1月に「Manifest V2」拡張機能の実行を停止するはずだったが、その後延期につぐ延期、スケジュールの白紙化が行われ現在では日取りの明確に決まっている移行スケジュールが存在しない

(追記)こちらの記事の公開後、6月2日(現地時間)にManifest V2 移行スケジュールのページが更新され下記の公開されていた廃止スケジュールが消滅した。新しいスケジュールの公開も行われておらず、いずれにしろ予定はまっさらな状況ということだ。(追記ここまで)

https://wd.imgix.net/image/WlD8wC6g8khYWPJUsQceQkhXSlv1/txfDeyLhratHCO1P3wvc.jpg?auto=format&w=964

「Manifest V2」サポート廃止のタイムラインはChrome Developersに公開されているが、それによると廃止スケジュールはこうなっている。

2023年1月 (延期):認定バッジの要件に「Manifest V3」を追加
2023年6月 (検討中):「Manifest V2」拡張機能の公開設定が変更され「Public」にはできなくなり、「Unlisted」となる。つまり、ストアでの公開が停止される。
2024年1月 (検討中):「ExtensionManifestV2Availability」の有効期限切れとともに、「Manifest V2」拡張機能はすべてストアから削除される。

日程は打消し線が振られ、延期、検討中…となっている。Chrome拡張機能開発チームの
Oliver Dunk氏の投稿でスケジュールの一時停止の宣言が行われているが、その後新しい日程の発表は行われていないようだ。

2023年6月頭の現時点では移行スケジュールの目処すら立たない状況であり、一般のユーザーの方はもうしばらくの間Manifest V3移行について気にする必要はなさそうである。

なお、悪影響が囁かれている広告ブロッカーについてだが、既にAdguard βバージョンやublock origin LiteなどでManifest V3への移行作業は行われており、Manifest V3準拠のDeclarative Net Request APIでも完全に広告ブロックが出来なくなるということはない。

そもそも問題視されたのはGoogle(とMicrosoft)が推進する「Chromium MV3」で、その「Chromium MV3」もコミュニティとの対話を受けて機能の拡充などが行われた結果、当初騒がれたほどの制約は現時点でも課されていない。

個人的に試用した範囲だとAdguard βはブロック性能の低下を認識することが全くなかったのだが、ublock origin Liteは行儀の悪い、つまりまああまり大きな声で言えないセンシティブなサイトでの「抜け」が如実に増える印象だ。また、広告自体は消せても「消し跡」も増えた印象がある。そもそも拡張機能としての信頼性の時点でまだ怪しい部分があり、拡張機能のアイコンからパネルを開こうとしただけでプチフリを起こしたりしたが。