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Windows11 正式発表│What’s Next for Windowsを見ました

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アイキャッチ
MicrosoftのWindows発表イベント What’s Next for Windowsが6月24日午前11時(日本時間で25日午前0時)に開催されました。開催前からMicrosoftによる「匂わせ」があり、意図されたものかもしれませんが、ISOの流出などの騒動もあってWindows11の発表があることはほとんど確実視されてました。

リアルタイムで見たんですが、アクセスが集中してまともにストリーミングできず。F5連打でつぎはぎの動画を見てました。Twitterのストリーミングは安定してたらしいけど。Xbox Gamepassの話に移った辺りで飽きてきてAmazonプライムビデオでテッカマンブレード流し見してました。配信終わったのが0:45くらいだったかな。

で、Windows11のリリースが正式に発表されました。

Windows10は元々半期ごとに大型アップデートが提供される、ということになっている。もっとも、大型アップデートと言っても毎回大きな変更が行われる訳ではなく、過去1年半ほどで2004、20H2、21H1の3つの大型アップデートが提供されているが、その変化は些細なものでセキュリティ配信の行われる期限を細かく区切るものでしかなかった。

Windows11といってもその実態は次の半期大型アップデートとして提供されるはずだった21H2で、結局のところWindows10のアップデートの延長線上のものだ。久しぶりにユーザーインターフェースの大幅な刷新や対応環境の足切りなど、変更点が大きくなったこともありマーケティングやコマーシャル上の都合でナンバリングを区切ったんだろう。

年内提供開始予定、Windows10から無償アップグレード可能

www.microsoft.com

正式リリース時期は年内と予告されている。まずはOEMメーカー(LenovoとかDellとかhpとか)が提供するPCに搭載して出荷され、年内にはWindows 10からの無償アップグレードの提供が開始される計画のようだ。提供形態が変わって有償のサブスクリプションが増えるのではないかと心配されてたが、どうやらこれまでと同じコンシューマ向けのHomeとビジネス向けのPro、Microsoft 365経由で提供されるBusinessとEnterpriseの4つのライセンスで提供されるようだ。

ロールアウトの計画は策定の最終段階らしいが、実際に一般のユーザーが使っているメーカー製パソコンにWindows11へのアップグレードが降ってくるタイミングは、パソコンを提供するメーカーがある程度コントロールする形になると思う。正式に対応するドライバやユーティリティの提供にはある程度時間がかかるだろうから(まだ21H1が降ってきてない環境もたくさんあるだろう)、実際は2022年の後半とかまでずれこんでもおかしくはない。とりあえず、Microsoftは現在使用されているほとんどのデバイスについて2022年の前半になる予定と言っている

64bit CPU、4GBメモリ、64GBストレージがシステムの最低要件

システム要件のスクリーンショット

仕様の最小要件
Windows 11を利用する必要最低要件は64bitのプロセッサ(AMD、Intel、Qualcomm)、4GBメモリ、64GBのストレージ。Windows 10までの、1GHz以上のプロセッサ(32bit、64bit問わず)、1GB(32bit)/2GB(64bit)メモリ、16GB(32bit)/20GB(64bit)ストレージからは厳しくなった。トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン 2.0が最小要件ということでこれまでサポートされてきたIvy Bridge以前のCore i搭載端末は足切りということになる。

Ivy Bridgeは大体10年前に発表されたプロセッサで、比較的モダンなパソコンなら問題がないだろうが、Windows7とかWindows8.xからアップグレードされた古い端末の場合、アップグレードが出来ないということはありえる。…あきらめて買い替えましょ?

6月末時点で、Intelなら第7世代Core i以降、AMDは初代Ryzen以降をサポートする、とMicrosoftは公称している。やや厳しいハードウェア要件だが、古いプロセッサは根本的な修正が不可能な脆弱性が判明していたり、よりセキュアな環境を提供するための新しいハードウェアが実装されていなかったりするので、これ以上公称している対応環境が緩和されるかはちょっと微妙なところだ。

Windows11の機能を削減したWindows10の大型アップデートの提供をしばらく続けるらしく、おそらくこちらではハードウェアの足切りは行わずに移行のための猶予期間は十分に与えられるだろう。

自作PCやBTO製品では、ファームのアップデート時に無効化されたり、ハードウェアを入れ替える時に手間になることがあるから、意図的にTPMやセキュアブートを有効化していない可能性がある。最近のPCであれば起動時にUEFI画面へ入り、Intel PPTやAMD fTPMを有効化することでTPMを利用可能になるが、UEFIに入れないレガシーBIOSモードでOSをインストールしてしまった環境の場合は自力でUEFIに変更する必要がある場合もある。

BIOSモードはWindowsのクリーンインストール時に一度だけ選択出来る他、MBR2GPT.exeを使用し、管理者権限で起動したコマンドプロンプトからallowfullOSコマンドを実行することで変更することも出来るが、これは事前にバックアップを必ず取ることが推奨される行為なので、絶対に事前準備を行わずに気軽に実行しないで欲しい。有償ソフトウェアでWindowsを再インストールせず変更できると謳ったものもあるが、これも同様である。

MBR2GPT - Windows Deployment | Microsoft Docs

新しいデザイン

Windows11では新しいユーザーインターフェイスが採用された。従来左下にあったWindowsロゴのスタートボタンは標準でタスクバーの中央に寄せられている。(左寄せにも出来るようだが)

ウィンドウのふちは丸くなり、各種システムアイコンも変更されてカラフルで視認性が高いものになっている。従来タスクバーに表示されていた検索機能は、フローティングで表示されるようだ。タッチ操作用のキーボードも刷新されたようで、こいつはまた新しいIMEの不具合を呼び起こしそうな気がする。

生産性の強化

元々PowerToysで出来たことだが、複数のウィンドウの配置を簡単に変更出来るような機能が追加される。ドッキングステーションを利用するときの機能追加も行われるようだが、残念ながら僕はドッキングステーションというやつを使ったことがないのでよくわからない。USBハブ機能のあるモニターじゃいかんのか?

docs.microsoft.com

ゲーム性能の強化

DierctX12 Ultimateのサポート、DirectStorageのサポートによってロード時間の大幅な短縮が可能になるようだ。DirectStorageに相当する機能はコンシューマゲーム機に先じて投入され評判がよかったので、これは喜ぶPCゲーマーがけっこういそう。

アクセシビリティの改善

デスクトップの検索機能がフローティング表示になり、画面の左端からスワイプすることでウィジェットを呼び出すことが出来るようになる、とのこと。

デスクトップウィジェットはもともとWindowsVistaやWindows7で提供されていた機能で、Windows8で廃止されてからも心が囚われたままのWindows7おじさんを産んでいたが久しぶりに復活することになる。

Webブラウザのパフォーマンスも改善されるらしいが、Windows10のChromium Edgeで既に投入されている機能をあらためて説明してるようにしか見えなかった。

Microsoft ストアの改善 / Androidアプリが使えるようになる?

Win32アプリのサポート、サードパーティの決済プラットフォームの利用の許可、Amazonアプリストアを経由してAndroidアプリが利用出来るようになるらしい。

サードパーティの決済プラットフォームが利用できるようになるということで、手数料を払わなくてよくなることからとりあえずAdobeあたりのアプリはMicrosoftストアで提供されるようになるんじゃないだろうか。それから、Amazonとかで買い切りのデジタル販売されているアプリも提供されるようになる可能性は高い。

もっともWindowsにやまほどあるフリーソフトがMicrosoftストアにちゃんとやってくるかは微妙なところだ。数百円とかのヘタな金額で有償提供するより何度でも表示され、継続的な収入になる広告表示のほうが儲かるということは、実のところよくある。

Amazonアプリストアを経由してAndroidアプリを利用できるようになるということで、サードパーティのアプリストアを経由してアプリをダウンロードすることを認めていないAppleの勢力が強い日本ではあまり馴染みがないかもしれないが、実はAmazonデバイス以外のAndroid端末でもAmazonアプリストアを利用することが出来る。一時期はAmazonアプリストアのほうがAndroidアプリのマーケットとして売上規模が大きく、Google Playが批判されていたこともあった。Amazonコインを購入してゲーム内アイテムを購入すると(砕けた言い方をすれば、課金すると)コインが何%か(場合によっては20%近く)返ってきてお得になる仕組みもあり、僕も何度かAmazonアプリストア経由でダウンロードしたアプリで支払いをした記憶がある。

もっとも、Google Playで提供されているアプリの全てがAmazonアプリストアにもあるわけではなく、Intelの互換技術が提供されて動作しているらしいが実際にどの程度アプリが使えるかは現時点ではよくわからない。

Amazonアプリストアでアプリを提供すればWindows11でもAndroidアプリを提供できますよ、と言われたら「じゃあ対応してみるかな」なんてデベロッパも出てくる可能性はあるが、Windowsには事実上あらゆるジャンルをカバーする豊富な無償アプリ群があるのでAndroidアプリを使えるようになってなにか便利になるかと言われるとべつに便利にはならないし、最も期待されるところだろうモバイルOSにしか提供されていないゲームアプリたちが動くかは微妙なところである。

根本的に対応が面倒くさいとか、チーターやマクロ対策などを考えてAmazonアプリストアでは提供しないという判断をするデベロッパもたくさんいるだろうし、レスポンスの軽快さが重要になるゲームアプリはネイティブコード(NDK)で動いているから、モバイル端末で使われるCPUアーキテクチャ以外での動作に問題を抱える場合もある。(Intelのプロセッサを積んだChromebookのように)あんまり期待するとがっかりしそうな機能だと思う。

廃止される機能

タスクバーを左右と横に移動する機能、デスクトップの壁紙同期機能、タイムライン、コルタナの標準でのピン留め、実装されたばかりの「ニュースと関心事項」がタスクバーから削除(お前、なんなんだよ!?)、タスクバー上のPeople、タブレットモード、ライブタイル、スタートメニューにおける名前付きフォルダ、アプリフォルダ、タスクバーエリアをカスタマイズするアプリのサポートなどが廃止される。

その他、アップグレード時にはスタートメニューにピン留めされたアプリやサイトは引き継がれない。アップグレード前に行ったタスクバーのカスタマイズも引き継がれないようだ。

クリーンインストールを行う場合は一部のアプリも削除される。アップグレードでは削除されない他、Microsoft ストアで入手も可能らしい。3Dビューアー、Windows10向けOneNote、ペイント3D、Skypeなど。

大きな驚きはなく、退屈なオンラインイベントだった

そもそも今回発表された機能はWindows Insider Program経由で開発者向けに提供されてきたもので、ほとんどは既報の再確認でしかない。もっと色々見せてくれると思ったけど、わざわざ起きて見なくてもよかったかなとおもいました。

とりあえず、おおかたの予想通りアップデートが無償提供であること、サブスクリプションの追加のような「Microsoft税」の重税化もなく、むしろMicrosoftストアのオープン化など金銭的な執着を見せなかったのはいいことだと思います。ストアがきちんと管理されるかは気になりますが。

互換性のチェックプログラムが提供されていたが、現在は撤回

Windows11の互換性チェックプログラム

MicrosoftがWindows11の公式ページでWindows11の互換性チェックプログラムを公開している。これを使用することで、Windows 11の最小要件を満たしているかを確認することができる。

Microsoftは米時間で28日、互換性チェックプログラム「PC正常性チェック」の提供を一時的に中止した。

PC正常性チェックでは実行したPCがWindows 11に対応できるかどうかをチェックすることが出来た。しかし、システムが対応しているかどうかの表示しかされないので、何が原因でWindows11に対応していないのか把握出来ず、問題が指摘されていたがそれを認めて撤回したかたち。

そのためこのアプリを一時的に公開中止して、秋以降一般公開できるよう改めて準備するとしている。それまで最小システム要件ページを参照するよう促している。サードパーティのアプリでWindows11の互換性をグラフィカルに分かりやすく確認出来るツールも登場しているようだが、マルウェアスキャンに引っかかるなど一般のユーザーにお勧め出来るレベルに到達していないようなので、ここでは紹介しない。

WindowsPC正常性のチェック

使用許諾契約書に同意しないとインストールできない

PC 正常性チェック

今すぐチェックを押すとWindows11のアップグレード対象であるか確認できる。

www.microsoft.com

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