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Google純正の30W USB-C ChargerをGoogle ストアで買った。

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Google 30W USB-C Charger

Google 30W USB-C Charger

Google純正の30W USB-C ChargerGoogle ストアで買った。Pixel 6aの購入特典として1000円オフクーポンを受け取っていたので、2970円から1000円引きの1970円。

Pixel 6a自体は18W PDに対応ということで30Wのアダプターで十二分に要求を満たしている。シングルポートかつコンセントの折りたたみも出来ないので、ベッドサイドのコンセントに差しっぱなしで運用するつもりだ。

パッケージ

パッケージはフィルムでシュリンクされていた。

アダプター本体

アダプター本体は傷付き防止のためか紙で包まれている。

ポート

Type-Cのシングルポートと極めてシンプルな製品。

コンセントプラグ

スマートフォン本体に同梱されていたころからそうだが、プラグは折りたためない。

出力表と法規制の印刷面

ACアダプターなので当然だが、菱形PSEマーク。実際の製造元はChicony Power Technology。パワーサプライ品の受託製造を手掛ける台湾の企業。

購入特典

こちらはGoogle ストアの購入特典。創立記念セールで購入したのでステッカーが付いてきた。昔のスマートフォン本体に付いてきたステッカーもまだ手元にあるのでどんどんGoogleのステッカーが溜まっていく。

30W USB アダプターの将来性と可用性

Googleはバッテリーの充電速度を1C(1時間でバッテリー容量の1倍)を越えないように制限を加えているようだ。Androidで最も有名なバッテリー管理アプリのひとつだろう、Accu Batteryのヘルプセンターに掲載されている解説記事を読むに、1Cを上回る高速での充電はバッテリーライフサイクルへの悪影響があると考えられている。

この記事がもう5年前に書かれた古い記事であることは注意して欲しい。記事中で60分で0から100%まで急速充電できる充電器は執筆者が見る限り存在しない、としているが2022年の時点では38分で4260mAhバッテリーを満充電出来ると謳うOPPOのSuperVOOC 2.0や、17分で5000mAhバッテリーを満充電出来ると謳うシャオミの120W Xiaomi ハイパーチャージなど、既にそういうスマートフォン本体と充電器の組み合わせは世の中に存在する。

そういったサードパーティ製品の安全性や環境負荷がどれほどのものなのか、現時点では十分な知見が蓄えられていないが、将来的に案外悪影響は少なかったということでGoogleがバッテリー管理に関するポリシーを変えない限り、あるいはスマートフォン向けバッテリーに技術ブレイクスルーが起きない限り、Pixelスマートフォンがモデルチェンジしていっても30W充電器で事足りる範囲でのアップグレードが続いていくだろう。

一方で、既に世の中に大量に流通しているノートPCの充電には30Wではちょっと厳しい。最大で65Wを想定しているノートPCでも通常の稼働時には30Wも給電されていればよいという製品も確かに多い。一般的なグレードのモバイル向けCore iであれば30Wで充電しながら駆動すると思う。

だが、負荷がかかり給電が不足したときには不足分をバッテリーから拝借する形となる。こういう運用状態になると電源管理ICやコンデンサに負荷がかかり大きく発熱し、バッテリーやデバイス自体のライフサイクルにも悪影響が出てくることになる。やめたほうがいい。ノートPCと合わせて日常的に持ち歩きたい場合は、素直に65Wかせめて45Wの出力に対応するアダプターを購入したほうがよい。マルチデバイスの充電を想定するアダプターにおいては、大は小を兼ねる。

今回はクーポン利用も兼ねてGoogleストアで純正アダプターを購入したものの、単純にシングルポートのUSBアダプターが購入したいのであればAnker PowerPort III 65W Podあたりを他人には勧めている。最近流行りのGaNは採用していないようだが十分コンパクトでPPSに対応しているし、プラグも折り畳める。個人的には不要なQuick Charge 2.0/3.0やApple 2.4Aなどの独自規格を実装しているPower IQのことが好きではなかったりするが(PowerIQ 3.0はサムスンの45W PPS対応デバイスでネゴシエーションに失敗する不具合があるようだ)、国内ではとくに人気のあるベンダーとしてユーザーも多く、具体的な実害が出る可能性は極めて小さいはずだ。

最近はGaNを採用したマルチポートのUSBアダプターも増えているが、こういった製品は複数ポート利用時にどのように振舞うかベンダーの実装で仕様が異なる。現時点では、

  • 対応する出力が区別されたポートをユーザー側で使い分ける
  • 電力供給を先に開始したポートが優先して希望する出力を割り当てられ、余った分を別のポートが利用する

を組み合わせる仕様のものが多いようだが。ユーザー側がきちんと挙動を把握していないといざ複数ポートで充電しようとしたらぜんぜん充電されないとか、複数デバイスを接続したときに出力切り替えのために瞬間的に電源断され、最悪デバイスの駆動が止まるとか、そもそも出力が足らないとか問題も多い。

本当は単ポート充電器を積層することで全ポート独立した出力の制御を持つことが理想的なのだが、それを実現しようとするとコストが嵩むし、現在の技術では充電器がバカでかくなってしまう。いずれにしろ、今のところ実用には色々問題があると思っているので人に勧められそうな製品はとくにない。あと、まだ高いし。