Microsoftが7月21日(PST)、Windows11およびWindows10 1809に向けて、非セキュリティプレビューリリース(Cパッチ)をリリースした。また、Windows Server2022向けには19日(PST)にリリース済み。一般向けチャネルのWindows 10には近日中にリリースされる。
セキュリティ関係の修正を含まないオプションの更新プログラムで、月例更新に先駆けテスト配信されるものなので、必要がなければ適用する必要はない。
Windows 10 バージョン21h1/21H2:KB5015878
Windows Server 2022:KB5015879
Windows Server 2019:KB5015880
Windows 11(Original Release)
ハイライトとして、
- 集中モード(Focus Assist)が有効なときに緊急性の高い通知を受信するオプションが提供されます。集中モードは、通知を非表示にするサイレントモードに類似する機能。
- デバイスが適合することが確認できる場合、Windowsの起動時に新しいWindows11バージョンに更新するオプションが提供されます。
- 特定のデバイスでキーボードの再生ボタンと一時停止ボタンを使用すると、ファイルエクスプローラーが機能しなくなる問題に対処。
- スタートメニューのコンテキストメニュー(Win + X)を使用したとき、外部モニターがデバイスに接続されている場合に、ファイルエクスプローラーが機能しなくなる問題に対処。
- タスクバーの検索アイコンにカーソルを合わせると閉じることができない空白のウィンドウが表示される問題に対処。
が案内されている。また、その他の改善としてWindowsを再インストールするPush-Button ResetのOSアップグレード後の信頼性向上やアプリが動作を停止する原因となっていたUIオートメーションの問題への対処などがアナウンスされている。
■解消した問題
Windows 11において4月プレビューパッチ以降発生していた、「.NET Framework 3.5」オプションコンポーネントを利用するアプリの問題は解決されたとのこと。管理者権限で起動した「コマンド プロンプト」で「.NET Framework 3.5」などを再度有効化する回避策が案内されていたが、トラブルシューティングツールで自動的に解決されるようになった。
▼参考・関連リンク
Windows message center | Microsoft Docs
July 21, 2022—KB5015882 (OS Build 22000.829) Preview
Windows 11 known issues and notifications | Microsoft Docs
Windows 10 バージョン21H1/21H2
7月22日現在、リリースされていない。一般向けチャネルでの提供は終了している、EnterpriseおよびIoT Enterprise LTSB/LTSCに提供されているバージョン1809のみに先行して公開されている。
(追記)7月26日にリリース。ハイライトとして、
- 集中モード(Focus Assist)が有効なときに緊急性の高い通知を受信するオプションが提供されます。集中モードは、通知を非表示にするサイレントモードに類似する機能。
- ハードウェア再利用のセキュリティ軽減策の影響を受けるWindows Autopilot 展開シナリオの機能を復元。 この更新プログラムによって、セルフデプロイモード(SDM)と事前プロビジョニング(PP)の1回限りの使用制限が削除されます。この更新プログラムでは、承認された製造元のユーザードリブンモード(UDM)の展開で、ユーザープリンシパル名(UPN)の表示も再度有効になります。
- スリープ モードから目を覚ますと、特定のドッキング ステーションがインターネット接続を失う原因となる問題に対処します。
- OSのアップグレード エクスペリエンスを向上させる機能を追加します。
- DX12を使用するゲームでビデオクリップの連続再生が失敗する可能性がある問題に対処
- XAudioAPIを使用してサウンドエフェクトを再生する特定のゲームに影響する問題に対処
- 解像度の異なる複数のモニターを使用する場合、検索ボックスの高さに影響する問題に対処
- 特定のトラブルシューティング ツールを開くことができない問題に対処
が案内されている。
■発生中の問題
Windows 10において、6月28日以降にリリースされたWindows Update(KB5014666)をインストールすると、一部のUSBプリンタが使用できなくなる不具合が発生しているとのこと。
症状としては、登録されているプリンタのリストに、これまで使用しているプリンタと同名で、末尾に「コピー1」が付いた複製されたプリンタが表示される。このため、特定の名称のプリンタを使用するアプリケーションを使う場合、印刷が失敗する可能性がある。
Windowsの[設定]から、「デバイス」→「プリンタとスキャナー」を開き、末尾に「コピー1」がついた、複製されてしまったプリンタを指定して印刷すると印刷は出来るようになるとのこと。
複製されたものではなくこれまで指定していたプリンタをそのまま使用したい場合は、元のプリンタのポートを重複しているプリンタのポートに変更すれば印刷できるとしている。この手順で元のプリンタで問題なく印刷できた場合、複製されたプリンタは削除しても構わない。
上記手順で問題が解消しない場合は、ドライバの更新やプリンタの再登録を試すようMicrosoftは促している。
▼参考・関連リンク