マイクロソフトが3月14日(日本時間15日)、サポートが継続しているすべてのWindowsに対し月例のセキュリティ更新プログラムをリリースした。ユーザーが手動でアップデートをチェックしなくても、Windows Updateなどを介して自動で提供される。
Windows 10およびWindows 11のいずれも先月の非セキュリティプレビュー(Cパッチ)で提供された改善の内容を含む。
Windows 11 バージョン21H2/22H2
Windows 11 バージョン22H2、バージョン21H2ともにハイライトとして、セキュリティ問題への対処が案内されている。
また、分散コンポーネント オブジェクト モデル(DCOM)強化のフェーズ3を実装、コンピューターアカウントとActive Directoryに影響する問題への対処が改善としてアナウンスされている。
2月のCリリースはWindows 11 バージョン 22H2の2度目の大型アップデートが発表され、今月のセキュリティアップデートに含まれている。比較的大規模なアップデートとなりタスクバーやウィジェットなどのガワ(シェル)部分にも手が入っている。
このため、サードパーティ製のUI変更アプリが導入されている一部の環境でデバイスが起動不可能となる問題が報告されていた。「ExplorerPatcher」や「StartAllBack」といったアプリが具体的に名前を挙げられているが、他のUI変更アプリも同様の問題を引き起こす可能性はある。
万全を期すためにこのようなUI変更アプリを導入している心当たりがある場合はアンインストールしておくべきだ。
既知の問題から削除されていないようだが、Windows 11 バージョン22H2で発生していたSMBを介した巨大ファイルのコピーのパフォーマンスが低下する問題は2月CリリースのKB5022913で解決済み。BリリースのKB5023706の導入でも解決されるはずである。
Windows 10 バージョン21H2/22H2
2023年3月以降、Windows 10 バージョン 20H2 および Windows 10 バージョン 21H2にはオプションの非セキュリティ プレビュー リリース(Cリリース)は公開されなくなる。これらのバージョンは通常のセキュリティアップデート(Bリリース)のみを受け取ることとなる。
つまり、リリースされている中で最新バージョンのWindows 10以外はセキュリティアップデートのみが行われるようになる。
Windows 11においてはセキュリティおよびプレビューの更新プログラムが分離されているが、Windows 10 バージョン 21H2/22H2のOSコア部分は共通で、更新プログラムの内容は同一となる。
ハイライトとしてはセキュリティ問題への対処のみが案内されている。現在、既知の問題はドキュメント化されていない。
こちらも分散コンポーネント オブジェクト モデル(DCOM)強化のフェーズ3を実装、コンピューターアカウントとActive Directoryに影響する問題への対処が改善としてアナウンスされている。
Microsoft Officeなど
Microsoft EdgeはWindows Updateのリリースサイクルとは別に更新がリリースされている。Edge 94からChromeと同様、通常4週ごとにメジャーリリースが行われている。ただし、緊急性の高いセキュリティアップデートや重要な修正に関しては、メジャーリリースとは別に配信されることがある。
Microsoft Officeなどのマイクロソフト製品も脆弱性の修正、信頼性向上の月次アップデートがWindows Update経由で配信されている。これらの製品は、ユーザーがWindowsの更新時に他のMicrosoft製品の更新プログラムも入手するオプションを有効にしていないと配信されない。