任天堂が9月15日、Nintendo Switchのシステムバージョン 13.0.0の配信を開始したと発表した。
主な更新内容として、本体の「設定」に、Bluetooth ヘッドホンやBluetooth イヤホンをペアリングできる「Bluetoothオーディオ」機能が追加された。A2DPプロファイル、SBCコーデックをサポートするBluetooth オーディオ機器が利用可能となった。
ただし、Bluetooth オーディオ使用中は、接続できる無線コントローラーが2個までとなるほか、ローカル通信との併用はできない。加えて、Bluetooth オーディオ機器のマイク入力には対応していない。(通話用プロファイルであるHFPに対応しない。)
その他、スリープ中の有線インターネット接続維持、接続している無線周波数帯を確認する機能が追加。スティックの補正方法が変更された。
システムバージョンの更新は、Nintendo Switchをインターネットに接続している場合、自動的に行われる。また、「HOME」メニューの「設定」→「本体」→「本体の更新」からも手動で行える。
対応する仕様
プロファイル:A2DPのみ
コーデック:SBCのみ
任天堂のサポートにも注意書きがあるが、上記以外のプロファイルやコーデックに対応していない。音質が最も劣悪で遅延も大きい(とされている)SBCのみの対応で、世の中に出回る「高音質コーデックのLDACに対応しているから高音質」とか「低遅延コーデックのaptX(Adaptive)に対応しているから低遅延」とかのウリ文句は機能しないので注意が必要だ。
もしもなるべく低遅延で完全ワイヤレスイヤホンを利用したい場合、ゲームモードとか、低遅延モードを提供する製品を購入すべきだ。ただ、ゲームモード利用の場合音途切れに弱くなったり、音質が低下したり、デバイスの電池持ちが悪化したりすることがある。また、ゲームモードの提供がモバイルOSのみで利用できるコンパニオンアプリとの連携時に限ったものもある、Switchでは使えないこともあるから注意が必要だ。(AnkerのSoundcore Life P3とかがそんな仕様だった気がする。)
最近はゲームパッドの接続にもBluetoothが使われていて、通信環境によっては(最大接続数を制限することで回避を狙っているのだろうが)音飛びしたり、ノイズが混じることがある。また、USBケーブルも適切にシールドされていないものを使用した場合ノイズの発生源になることがある。とくにUSB3以降で深刻で(SwitchはソフトウェアアップデートでUSB3への対応を表明していたはずだが今のところ対応されていない。ノイズ対策に苦慮しているのだろう。)たとえばテレビで使っている録画用HDDとかもノイズの発生源となることがあり、テレビ周りは音飛びやノイズの原因が多い場所でもある。その場合、フェライトコアを利用することである程度軽減できることもあるが、確実な対策とは言い難い。高くて数百円だし気軽にフェライトコアは使うべきだと思うが、ピュアオーディオの畑の人に言わせるとあまりやりすぎると音楽再生に「えぐみ」が出るとか言われるが、その辺はちょっとよくわからない。使うときは、ケーブルを2重に巻き付けるとよい。
また、ローカル通信を使うソフトや機能では接続中のBluetooth オーディオデバイスは自動的に切断される「仕様」であるとアナウンスされている。
参考・関連リンク
本体更新情報|Nintendo Switch サポート情報|Nintendo
Bluetooth®オーディオについて|Nintendo Switch サポート情報|Nintendo
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