エム・ティ・アイが(nb)Audioシリーズから、ANC機能を搭載した完全ワイヤレスイヤフォンD69ANCを8月6日に発売する。
新発売を記念して早割予約キャンペーンを実施していて、通常価格5,980円のところ、クーポンの適用で4,980円となる。期間は8月5日まで、楽天 / ヤフー / Amazonで購入可能。カラーはブラッククローム / パールホワイトの2色。
ANC機能のほか、イヤフォン装着時でも周囲の音が聞こえる外音取り込み機能も搭載。さらに、ゲームや動画の音ズレを最大60msに抑える低遅延「ゲーミングモード」を備えている。(送り手となるスマートフォンなどの性能、OSやアプリのオーバーヘッドに依存する部分があるので遅延を実測するとこの手の公称よりだいぶ遅くなる。実際には200msec切ればいい方。)
ニュースリリースを見た時、ん?と思ったのだがこいつはBluetoothのバージョンが5.2だ。このくらいの価格帯で、Bluetoothのバージョンが5.2となるとQualcommのQCC3040かなと思ったのだが、こいつはaptXコーデックに対応していなかった。つまりQualcommのSoCは採用していない。そもそもQCC3040を採用していてANCやヒアスルーも提供しているならもうちょっと高いか。
自分の認知していない新しいSoCかなと思ってちょっと考えてしまったのだが、結論から言うと多分こいつが採用しているのはAirohaのAB1562Aだと思う。AB1562Aの出荷が始まった時…国内市場だとSOUNDPEATS T2あたりが「初物」だったと思うが、Bluetoothバージョンは5.1だったのだが、ファームウェアアップデートで対応を公称しているバージョンが上がったようだ。こいつ以外にもTaotronicsのSoundLiberty Pro P10(TT-BH099)がAB1562Aを搭載し、Bluetoothバージョン5.2の対応を公称している。というかぱっと見がそっくりに見えるので、OEM / ODM元が同じところなのかもしれない。機能的には着脱検知とかがついているSoundLiberty Pro P10のが豪華だが。
ファームウェアのアップデートで対応を公称するBluetoothバージョンが上がることは実際よくあることで、Bluetooth4.2だった機器がファームウェアアップデートで5.0公称に切り替わったり、完全ワイヤレスイヤホンだけでなくパソコン向けのネットワークカードでもある。機器の性能はまったく向上していないし、バージョンが上がったからといって通信性能がよくなる訳ではないのだが、まあこれも少しでも製品を良いものに見せようとする努力のひとつなのかもしれない。
D69ANCが「買い」かと言うと、ちょっとよくわからない。想像通りAB1562AならSoCの素性は良く、ANCはハイブリッドタイプでなかなか良いものだし、左右同時伝送に対応していて通信の安定性も悪くないはずだ。(ゲームモードでは多分途切れやすくなるが)
ただ、この辺の価格帯は競争が激しいのでそれこそSOUNDPEATSやTaoTronics、SoCが1世代前ので電池持ち悪いけどQiとかもついてくるゲオの完全ワイヤレスイヤホンでも良いかなーと思ってしまう。音響効果については僕は門外漢だし音質については触れないでおく。
参考・関連リンク
アクティブノイズキャンセリング機能付き防水完全ワイヤレスイヤホンを直販限定発売 ~発売を記念して特別クーポン割引キャンペーンも実施~|エム・ティ・アイ株式会社のプレスリリース
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