(追記)Androidの2023年12月セキュリティ速報が公開。Pixel 8 Proには新AIモデル"Gemini Nano"

※当サイトは収益化の手段としてGoogle AdsenseやAmazon アソシエイトなどの各種アフィリエイト広告を利用しています。

Android Security Update December 2023

Googleが12月4日(日本時間5日)、Androidの2023年12月セキュリティ情報を公開した。セキュリティパッチレベルは、2023-12-01、2023-12-05の2つに分かれている。

記事公開時点では December 2023 Pixel Update Bulletin (12月のPixel セキュリティ速報)のページは404の状態で、公開されていない。

2023-12-01

パッチレベル 2023-12-01では、フレームワーク17件、システム16件が対処された。最大の脆弱性はEoP(特権昇格)のCritical。

今月のGoogle Play システムアップデート(Project Mainline)ではセキュリティ修正が配信されない。

2023-12-05

パッチレベル 2023-12-05では2023-12-01での修正に加え、システムで1件、ARM コンポーネントで3件、IMG(イマジネーションテクノロジーズ-PowerVR GPU) コンポーネントで15、Mediatek コンポーネントで5件、Other OEMで1件、Unisoc コンポーネントで7件、Qualcomm コンポーネントで8件が対処された。

Qualcommのクローズドソースコンポーネントでも重大度Criticalのものを含む21件の脆弱性が修正されている。

Pixel スマートフォンのセキュリティ修正と改善

Pixel スマートフォンにはAOSPのAndroid セキュリティ情報に加えて、追加のパッチを含むセキュリティアップデートが提供される。

これまで原則としてAndroidのセキュリティ速報に合わせGoogle Pixel シリーズのセキュリティアップデートが公開されることとなっていたが、Pixel 8 / 8 Proのリリースに合わせ今月よりGoogle Pixel のセキュリティアップデートは「配信準備が整い次第」とポリシーが変更された。
12/05 記事公開時点でPixelのセキュリティ速報は公開されていない。今月はPixel Feature Updateの月でAndroid およびWearOSにいくつかの新機能が公開される予定。11/30の時点でGoogleの公式ブログで12月に公開される新機能の記事が公開されている。
(追記)12月6日(日本時間7日)にPixelのセキュリティ速報も公開された。カーネルコンポーネント1件、Pixelで24件、Qualcomm コンポーネントで5件、Qualcommのクローズドソースコンポーネントで3件の修正差分を持ち、RCEのCriticalも含まれている。

Pixel Communityでの脆弱性以外の改善のアナウンスも公開されている。以下は特定のデバイス、"全般的な改善"は割愛して抜粋。

  • 補聴器とスマートフォンをペアリングした場合、通話中に問題が発生する問題の修正
  • Bluetooth 検出の機能が停止する問題の修正
  • Bluetoothが機能しなくなる問題の修正
  • グリーンの画面ちらつきが発生する問題の修正
  • GPSが不安定になる問題を修正
  • サードパーティ製アプリが起動時にクラッシュする問題を修正
  • バッテリー充電通知の問題を修正
  • Voice over Wi-Fi 通話が失敗する問題の修正
  • カスタムクロックがデフォルトにリセットされる問題の修正
  • 削除されないメール通知オーバーレイの修正
  • 指紋によるロック解除後、空のホーム画面が表示される問題の修正
  • ステータスバーに表示される日付/時刻が狂う問題の修正
  • クイック設定タイルがアクティブにならない問題の修正
  • ロック画面で時計と温度が重なる問題の修正
  • 空の通知が表示される問題の修正
  • SMS アイコンが表示されない問題の修正
  • 指紋によるロック解除後にアイコンが表示されなくなる問題の修正
  • 複数のSIMが使用されているとき、モバイルデータのアイコンが表示されない問題の修正
  • ホーム画面の壁紙が真っ黒で表示される問題の修正
  • Wi-Fi アイコンが表示されない問題の修正
などの問題が修正されている。
今月はFeature Dropの月で、Pixel 8 ProにGoogleの新AIである"Gemini"というAIモデルがスマートフォン上で動作するようダウンサイジングされた"Gemini Nano"搭載がアナウンスされている。来年のはじめにはGemini Nanoを活用したGoogle Bardも体験できるようになることも発表されている。
その他、バッテリーのサイクル消費数の確認や「修理モード」の追加なども行われている。