Android 14からサポートされ、Pixelでは2023年12月のアップデートから搭載バッテリーの「サイクル回数」の確認が利用出来るようになったはずなのですが、いつの間にかシステムUIのアップデートで潰されてしまったよう。
サイクル回数とは、バッテリーを0% → 100%充電を1サイクルとした数字で、これまでそのバッテリーでどれだけ充電してきたかを示す数値です。
バッテリーは充放電を繰り返すと劣化するため劣化状況の診断に主に用いられます。なお、サイクル回数においては0 - 50充電も、50 - 100充電も同じ0.5サイクルとなります。深放電を行った際のバッテリーへの悪影響や充電率を高い状態で維持した場合の悪影響は反映されず、実際のバッテリーの健康状態も無視した数字ですからあくまで目安となるものとして考えてください。
かつては[設定]→[デバイス情報]→[バッテリー情報]からサイクル回数の確認が出来たのですが、2024年4月の現在は[バッテリー情報]が項目から削除されています。*1このため、バッテリーの製造日、サイクル回数の確認が出来ない状況です。3月にこの状況を認識し、一時的なリグレッションかと思っていたのですが4月アップデートでも状況が変わらないので何らかの問題があり機能が塞がれてしまったのか…。
とはいえ、バッテリー交換の検討や新製品への乗り換えにあたってサイクル回数を参考にしたい場合はあると思います。そういった場合はサードパーティアプリ「aBattery」でサイクル回数を確認することができます。
「aBattery」を起動すると複数の[許可が必要です]となっている項目が存在しますが、サイクル回数を確認したいだけならとくに権限を要求されるようなことはありません。
root化されていないスマートフォンで、rootを必要とする一部の権限を使用したい場合に便利な「Shizuku」アプリの導入で製造日や初使用日などの更に詳細な情報も取得できます。ただ、途中で開発者向けオプションを有効にするなど設定作業が必要となるため、ここでは割愛。
サイクル数はAppleが指標として挙げている500サイクルが寿命として言われることが多いですが、最近の製品は700サイクルや800サイクルでも本来の容量の80%以上の性能を公称しているものもあります。リチウムイオンバッテリーの性能は使用状況や保管環境によっても大きく左右されるため、あくまで参考の数値として見るようにしましょう。仮に500サイクルを消費していたからといって実利用上問題がないのならあまり気にされる必要はありません。Googleさんはとくにサイクル回数での性能保証はしていないはず。
ちなみに、Pixel Tabletのスピーカードックと接続しているとバッテリーステータスが必ず[過熱]で表示される不具合があるよう。Pixel Tabletのスピーカードック接続時は通常のPixel スマートフォンとは異なる挙動をしているらしく電池の最適化などの設定を最適な状態にしていてもタスクキラーが裏でAccu Batteryを殺して回ったり、バッテリーステータスの正確な追跡は難しくなっています。余談なのでした。
*1:Pixel Tablet、Pixel 6aで確認。