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【PR】最近人気の「オープンイヤーイヤホン」。SOUNDPEATS GoFree2で試してわかった、思いがけない低音の良さ

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SOUNDPEATS GoFree2 オープンイヤーイヤホン

(サンプル提供:SOUNDPEATS様)

この数年くらいのトレンドだと思うのだが、オープンタイプの耳を塞がないイヤホンが流行っている。元々はながら聴きが出来るという触れ込みで、ネックバンドタイプやネックスピーカーが出たり、shokzに代表する骨伝導タイプが流行ったりで、現在はやっぱり完全ワイヤレスの方が嵩張らないし便利だよね、ということで耳にかけるタイプの左右独立・完全ワイヤレスも増えだした印象だ。

SOUNDPEATS様よりサンプルをご提供いただき今回紹介する「SOUNDPEATS GoFree2」も左右独立・開放型/オープンイヤータイプの完全ワイヤレスイヤホンだ。

公称仕様

希望小売価格

7,880円

Bluetooth仕様

Bluetooth バージョン:5.3
対応プロファイル:A2DP 1.3 , AVRCP 1.6 , HFP 1.7 , SPP 1.2 , GATT
対応コーデック:AAC , SBC , LDAC 
通信範囲:10メートル

基本仕様

ドライバーサイズ:16.2mm
本体寸法(L*W*H):84.4*65.3*28.9mm(ケース込み)
重量:約9g (イヤホン/片側) 約71g (充電ケース+イヤホン両側)
防水規格:IPX5

バッテリー

バッテリー容量:450mAh (ケース) 60mAh*2 (イヤホン)
最大再生時間:約9時間
       約35時間 (充電ケース併用)
イヤホン本体 充電時間:1.5時間
充電ポート:USB Type-C

搭載するBluetooth SoC(あるいはSiP)は非公開で、aptX系コーデックに非対応であることからQualcommのチップではないようだ。

バッテリーケースはプラスチック筐体をストーンっぽい加工がされたシリコーンカバーで覆っているようでなかなか手触りがよい。ボタン類はなくUSB-Cのポートが露出している。イヤホン本体は割と高めの防水等級だがバッテリーケースに防水性はないはずなので、そこは注意が必要かも。

バッテリーケース

充電用USBポート

イヤーフックのサイズがあるぶんどうしても通常の完全ワイヤレスイヤホンよりバッテリーケースも大型だ。それでも、持った感じは見た目より軽いなという印象を覚える。

サイズの比較

左からGoFree2、Google Pixel Buds Pro、Creative Zen Air Pro

サウンドのファーストインプレッション

この手の開放型/オープンイヤータイプや骨伝導を謳う製品などはどうしても音圧を稼ぐことが出来ず、低音の量感、アタック感が弱いと思ってしまいがちだがイコライザーの調整を行わない素の状態で思ったより鳴りがよい。スピーカー開口部が耳穴に向くように設計されているとのことだが、この手のジャンルの製品の中ではかなり低音の量感がありバランスの取れた、楽しい音が鳴る印象だ。独自技術として喧伝されている「ラムダ型音響空間 2.0」なるものも影響しているのかもしれない。

イヤホン本体

同様に音漏れもこの手の製品の中ではかなり軽減されているとは思うのだが、ANCはないので騒音のある中で音楽を聴き取るために音量レベルを上げてしまうと、どうしても漏れがある。混雑する電車などでの利用は避けたほうが無難だろう。この辺は製品の問題というよりフォームファクタの特性というべきだ。

コーデックはBluetooth A2DP標準のSBCのほか、CD相当のAAC、ハイレゾ相当*1のLDACに対応。日本オーディオ協会のハイレゾ認証もきちんと取得してHi-Res Audio Wirelessロゴを使用している。一般的なOS環境ではWindows 11/iOS/iPadOS/MacOSでAAC、AndroidではLDAC、Windows 10ではSBCで接続するはずだ。

AndroidおよびLDACコーデックを使用出来るサードパーティドライバー「Alternative A2DP Driver」を導入したWindowsでコーデックやビットプールを切り替えながら使ってみたが、低ビットプールでは流石に露骨にLDACの方が音がよい。というか、低ビットプールのSBCがひどいのだが。やはり上位とされるコーデックの方が低ノイズ、低歪みであることには間違いない。

屋外や劣悪な通信環境でトライアル

Pixel 6aとLDACで接続して屋外で使用してみる。GoFree2はIPX5(噴流に対する保護等級)で、完全防水ではないが防滴性能はやや高め。開放型/オープンイヤーに求められがちなアクティビティ需要も満たす仕様となっている。

試用中、自宅内や自宅近辺を母機と一緒に持ち歩く限りで音途切れは発生しなかったが、混雑状態の東京メトロ沿線の電車/駅舎内、人ごみで時折音飛び、歪みが発生することがあった。

LDACコーデックに対応するAndroidと接続する場合、デフォルトではベストエフォート(自動調整ビットレート)で接続されるはずなので、開発者向けオプションから接続品質重視(330 kbps / 303kbps)やAACコーデックに切り替えるか、Bluetooth デバイスの設定でHD オーディオを無効にしてSBCで接続するとよいかもしれない。*2

LDACコーデックの品質選択

体力がなくてあまり長時間走れないので申し訳ないのだが、100mくらい走ってみた範囲では大きなズレは発生しなかった。一時間くらいの速歩でもズレて位置を調整したり、耳に痛みを感じたりすることはなかった。僕はメガネも使用しているのだが、メガネとマスク、GoFree2のフル装備でもとくに問題はない。イヤーフックが硬質プラスチックでなくやわらかなシリコン素材なのがよい。

メガネのイメージ

また、Pixel 6aはちょっと型落ちの廉価モデルのためWiFi/Bluetooth共用のアンテナを使用しているはずだが、高額なフラッグシップ スマートフォンはBluetooth用に排他利用可能なアンテナが確保されているものがあり、そういった機器ではLDAC接続でもより高い安定性を実現している可能性が高い。

いずれにしろ、一般的な利用環境で使用するぶんには問題ない装着感や接続安定性といえるだろう。

マルチポイント接続時の挙動

GoFree2は2台マルチポイント接続にも対応しているようなのでこちらもチェックしてみる。マルチポイントとは複数台の親機との接続状態を維持し、音声待ち受けを可能にする機能のこと。マルチポイントに対応していてもメーカーや機種によって具体的にどうふるまうのかは違ったりする。GoFree2ではマルチポイントの利用に純正SOUNDPEATSアプリから機能を有効化する必要がある。

アプリ内スクリーンショット

GoFree2ではスマホアプリからイコライザーの調整の他、「ゲームモード」「マルチポイント」「タッチセンサーの無効化」などの機能を有効化できる。

複数台の親機とのペアリング情報を記憶できる「マルチペアリング」、マルチペアリングとはまた別に、ペアリング情報を記憶済みの親機から接続を要求されたら既に接続状態の親機があっても強制的にそちらに切り替える機能*3と混同している人も多いが、別物なので注意が必要だ。ちなみに、GoFree2では接続の強制上書きには非対応となる。

メーカーや製品によってはマルチポイント使用時に稼働時間が劇的に減ってしまったり、マルチポイント機能の有効時にはLDACコーデックが利用できなかったりして、GoFree2でもLDACコーデックの併用はできない。

実際にWindows PCとAndroidでマルチポイントを使ってみる。この機種は片方で音声を再生中、後からもう片方の機器で音声再生が行われても自動切換えは行わず、現在音声再生中の機器で再生を中断した状態で別の機器で再生が行われていると優先順位の切り替えを行うタイプのようだ。この手のタイプは再生アプリケーションによってはアプリ内で再生を中断してもシステムが音声出力を完全にやめたと判断しない場合があり、切り替えがスムーズにいかないことがあるのでちょっと注意が必要。

カタログ再生時間*4は9時間だが、マルチポイント+AAC接続でYoutube Musicを垂れ流してみるとバッテリーロウの警告音声が鳴るまでに約9時間の音楽再生ができた。実装のひどいメーカーだと稼働時間が半分になってしまうものもあるので、よい結果である。

ゲームモード状態でのレイテンシを測ってみる

Go Free2にはゲームモードも搭載されているので、Bluetooth 音声出力のレイテンシも計測してみる。計測に使用したのはPixel 6aおよびSuperpoweredのAudio Latency Test App。低遅延オーディオ出力APIのAAudioを使用。測定の方法やAAudioについてなどはこちらのページを参照して欲しい。

hikkie.hatenablog.jp

Pixel 6a 本体スピーカー:22ms
LDAC(ベストエフォート):495ms
LDAC(ベストエフォート) + ゲームモード:429ms
AAC:253ms
AAC + ゲームモード:201ms
SBC:216ms
SBC + ゲームモード:106ms

いずれもビットプールなどはデフォルト状態から操作していない。ゲームモードを有効にすると確かに遅延は低減されるのだが、それだけではLDACコーデックでの接続が無効にならないので相当量の遅延が発生してしまった。

コーデックをAACやSBCに切り替えると如実に遅延は低下し、SBC+ゲームモードでは106msと本体スピーカーの22msをゼロ遅延と考えるならばGoFree2の利用で発生する遅延は100msを切る優秀な結果となる。音ゲームなどの極めてシビアな用途ではない限り十分な低レイテンシ性能を実現しているといえると思う。

Androidでゲームモードを使用する場合はきちんとLDACコーデックでの接続を無効にしておこう。LDACコーデックは確かに高音質だが、レイテンシや接続安定性の面ではどうしても見劣りする。

まとめ

普段はアクティブノイズキャンセリングを使用してかなり音量を絞った状態で音楽を聴いているのだが、GoFree2ではある程度音量を引き上げた方が伸びやかで魅力的な音が鳴ってくれるように感じた。

LDACコーデックによるリスニング、マルチポイント接続、IPX5相当の防水規格と求められがちな機能を網羅しているため、アクティビティや街歩きなどで一般的な完全ワイヤレスイヤホンがしっくりこなくて開放型/オープンイヤータイプの製品を探している人、既存のオープンイヤータイプのイヤホンで低音の量感に不満がある人には魅力的な製品だと思う。

SOUNDPEATS様よりAmazonで利用可能な期間限定の5%オフ クーポンコードも提供していただいている。期間中はAmazonの販売ページ上から取得可能なクーポンとも併用することができ*5、有効期限は2024/03/24 23:59 JSTまでとのこと。

上記クーポンコードの配布期間は終了しました。

*1:いずれもロッシーなので「相当」と表記している。

*2:基本的にVBRのAACが通信品質は安定する傾向にある。Appleデバイスの利用者は気にする必要はない。

*3:こちらはとくに正式名称が設定されていない…はず

*4:一般的にAAC接続時でボリュームを絞った状態のもの。

*5:購入時にクーポンコードを手入力する必要があります。