今日の気になる新製品│AQUOS zero6のSnapdragon 750Gってどんな石?

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zero6 アイキャッチ

10月14日、楽天モバイルでシャープのAQUOS zero6が発売された。(auおよびソフトバンクは10月8日に発売済み)

搭載SoCは国内で搭載製品が流通するのは初となるはずのSnapdragon 750Gだが、Snapdragon 700シリーズはG付きやGなしも含めてあれこれ展開されていて型番からパフォーマンスを想像するのがちょっと難しい。

zero6 カラーバリエーション

zero6 サイドビュー

SnapDragon 750G 5G諸元

Qualcomm Snapdragon 750G 5Gは2020年9月22日に発表。

CPU Kryo 570 (Cortex-A77/A55)
bigコア/littleコア 2/6
クロックレート Max2200 MHz(big) - 1800MHz(little)
GPU Adreno 619
製造技術 Samsung 8nm LPP
参考リンク Qualcommの製品ページ

Antutu v8 中央値 参考:

Snapdragon 750G

CPU:114980
GPU:66530
総合:317377

Snapdragon 765G

CPU:104824
GPU:93487.5
総合:316534

Snapdragon 690G

CPU:106448
GPU:61811.5
総合:287170

高性能コア(bigコア)の世代が新しくCPU性能が向上

CPUは異種混合アーキテクチャで8コア中2コアがbigコア(高性能コア)です。Primeコアはなし。性能の近傍し、番号の大きなSnapdragon 765GがCortex-A76なのに対してCortex-A77へとアップグレードしています。

Cortex-A77はA76と比較して同じ動作周波数でのシングルスレッド性能が20%向上していると英ARMは説明しています。Snapdragon 750Gの最大クロックは2.2GHzですが、単純に計算するならA76で言うと2.64GHzに相当するということになり、765GのPrimeコア2.4GHzを10%ほどシングルスレッド性能で上回ることになるはずです。

もっと言うなら、Cortex-A76の時点でそれまでのA75と比較して35%シングルスレッド性能が向上したとされています。この辺の%ベースの話はマーケティングの都合で誇大宣伝されてることも多いですが、実際2 - 3年ほどの間でARMベースモバイルプロセッサのシングルスレッド性能は大きく向上していて、古いスマートフォンからの乗り換えでは大きく快適性が向上すると思われます。

GPUは765Gに劣る

GPUに採用されているAdreno 619はローエンド製品のSnapdragon 480と共通するものです。単精度GFLOPS(FP32)で536GFLOPS。Qualcomm自身はSnapdragon 730Gと比較して10%上回るとしています。

この辺のミドル - ミドルハイ製品で3D性能を要求されるゲームをヘビーに遊ぶ人はあまりいないと思いますが、ゲーミングには向きません。ゲームやりたいならSnapdragon 800シリーズのプロセッサを搭載した製品を購入しましょう。

Adreno 619 - CPU Monkey

総合的にはSnapdragon 765Gを僅かに上回るか

GPUの性能で765Gを下回りますが、CPUにおける高性能コア性能向上の恩恵でCPU待ち時間が短縮され、ブラウジングや通常のアプリ利用などのレスポンスは765Gを上回ると考えられます。

(性能指標における重み付けをどこに置くか、というところで総合性能の評価は変わってきます。)

シャープが自称している「ネオハイエンド」とかいう言葉はハイプっぽいですが、3Dゲーム以外の用途では必要十二分の性能を提供してくれるSoCと考えられます。

参考・関連リンク

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5G対応スマートフォン「AQUOS zero6」を商品化|ニュースリリース:シャープ