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今日の気になる新製品│Anker PowerPort lll 2-Port 65W

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アンカー・ジャパンが、USB急速充電器 Anker PowerPort lll 2-Port 65W [Amazon]を11月16日から発売開始した。

同社独自の技術だというAnker GaN llで、小型ながら65Wの出力を実現したとしている。

USB PDとの互換性を持つPowerIQ 3.0(Gen 2)に対応するType-Cポートを2つ搭載、合計の最大出力が65W、2ポート利用時は各ポートから最大45Wと最大20Wでの出力に対応する。USB-PDでの充電に対応するモダンなノートPCとスマートフォンの同時急速充電が可能なスペックだ。USB PD 3.0の拡張機能であるProgrammable Power Supply(PPS)にも対応している。プラグは折りたたみ可能。

本体サイズは54(幅)×29(高さ)×53(奥行)mm、重量が約136g。価格は5,490円。

これまでもPPSに対応するUSB充電器はAnkerから販売されていたが、合計100Wとオーバースペックでちょっと高かったり、1ポートのみで複数台利用には向いていなかったりした。Anker PowerPort lll 2-Port 65Wはまあまあ手が届く値段で現在普及しているデバイスの性能にマッチしたベターな製品だと思う。(AnkerならAmazonや楽天のセールで安くなるだろうし。)

PPSとは

PPS(Programmable Power Supply)は、USB PD 3.0のオプションとして用意された高速充電規格。USB PD 3.0では、最適な充電を行うために充電の方法について2つが定義されています。

1つめは、それぞれが流してよい最大電圧電流のリストを持つという方法。これはPD 2.0でも利用されていて、電力を供給するデバイスがケーブルの許容範囲と受電側の示すリストの中から流すべき電圧と電流を選択し、適切な電気を流します。

ほとんどのデバイスで使われている方法ですが、本当に必要な電力より多く電力が供給され充電回路が熱を生成することで、特にスマートフォンのような熱設計がタイトな小型デバイスで発熱によってリチウムイオン電池が急速に劣化するため、問題となる場合があります。

2つ目は、それぞれプログラム可能な電圧電流範囲のリストをやりとりしながら充電するという方法です。これが3.0のオプションとして追加されたPPS。

PPSでは、100mV・50mA刻みで電圧電流を必要に応じて変えて流すことで、小さなステップで電圧と電流を変化させます。受電側のデバイス、つまりスマートフォン側で充電器から供給される電力が最適なものになるように要求を行い、発熱という形で捨てられるエネルギーを最小限に抑え、それでいて高速に充電することができます。

要約すると、PPSとはスマートフォンを熱くせず、短時間で充電出来る規格ということです。

ただし対応する充電器・ケーブル・デバイスが必要

PPSを利用するためには供給側のデバイス、つまりUSB充電器あるいはモバイルバッテリーに加えて、USBケーブル、受電側デバイスであるスマートフォンあるいはタブレットもPPSに対応している必要があります。

最近のスマートフォンだと、GoogleのPixel 6 / 6 proやサムスンのGalaxy S10+やS20、S21などのフラッグシップがPPSに対応しています。
※サムスンはSuper Fast Chargingという独自の呼称を使用していますが、これがPPSです。

ケーブルだとUSB-PD 3.0に準拠し、45Wで出力を取りたい場合は5Aでの充電に対応するC to Cケーブルが必要となります。Ankerだと、PowerLine III Flow [Amazon]など。