これよく聞かれるんですけど、結論から言ってしまえばエンタメ目的でタブレットが欲しいならAndroidタブレットを買った方が良いと思いました。(iPadでもいいですし)
Googleさんいわく、そのうちシャープやLenovoが新しい製品を投入するみたいな話だし。
- まだあまり性能の高いモデルが存在しない
- すべてのAndroidアプリが動くわけではない
- むしろWindowsユーザーとの親和性が高い…?
- 個人的にAndroidタブレットの優れていると思う点
- こういう人はChromebookを買ってもいいかも
まだあまり性能の高いモデルが存在しない
2021/5月現在、選択肢に上がるChromebookタブレットってIdeapad duetかDetachable CM3だと思うんですけど両方とも率直に言って性能が低いです。
僕の手元にある、2019年12月20日に発売されたHUAWEI Mediapad M5 liteと比較するとMediapad M5 liteの方がAndroidアプリの動作は快適です。
ベンチマークは回してないですが、Mediapad M5 liteに積まれたKirin 710はCPUコアは同一で高性能コアのクロックで勝り、高効率コアのクロックで負けてるのでシングルコアの馬力がKirin 710の方が高いのがレスポンスの差として表れているのだと思います。
現時点でゲームのような処理性能を要求するエンタメ用に向いた一般の販路で売られている製品が存在しないのが現状です。
すべてのAndroidアプリが動くわけではない
最近売られているChromebookは基本的にGoogle Play StoreがプリインストールされていてAndroidをターゲットとしたアプリがストア経由でインストール出来ます。
ただAndroidとの互換性は完全ではなく、アプリ提供者がChromebookのサポートを嫌がってわざわざ利用出来ないようにしたり、CPUアーキテクチャやGPSやNFCやFeliCaなどのハードウェア要件でインストールを弾かれたり、インストールは出来るけどきちんと動作しなかったり、プリンターとの接続やNASとの接続などアプリ内の一部機能が働かなかったりします。
個人的に試した範囲ではDetachable CM3では大半のアプリがインストール出来るように表示されている印象ですが、実際にインストールするとやっぱり使えないみたいなことがありますし、タブレットモードでだけ表示が崩れるアプリなんかもあったので、ゲームであったり、コミックアプリ用のタブレットとして活用するのが前提ならAndroidタブレット買ったほうが…と思います。
(ファイル共有を利用する前提でPefect ViewerとかMX Playerとか使うなら快適に使えると思います。)
むしろWindowsユーザーとの親和性が高い…?
普段からウェブブラウザを通してストリーミングなどのエンタメ系ウェブサービスを利用しているWindowsユーザーの方がむしろChromebookは馴染みやすいんじゃないでしょうか。
可能であればWindowsでもMicrosoft Storeからアプリを導入して一元管理出来るのが一番なんですけどね。なんかこう、アレな出来のアプリも多いですし、オープンソースアプリの非公式版という体でパチもんっぽい有料アプリが売られてたり…
まあ、ブラウザ版使ったほうが快適なことが結構あるじゃないですか?
Chromebookも一応Androidアプリが使える訳ですけど、やっぱりブラウザ版使ったほうが快適だなってことが多いので(Androidアプリのが使いやすいサービスもあるけど)、基本的にアプリストアを通してインストールしてネイティブアプリを活用するというモバイルOSの使い方以外を知らないユーザーからすると戸惑うんじゃないかなぁ…と思います。
実際に自分で使ってみてWindowsの共有フォルダをマウントしてChromebookからアクセスするのも標準機能で簡単に出来ましたし(Perfect ViewerとかでLAN内のWindowsの共有フォルダにアクセスすることも出来ます)、安価なChromebookの性能では厳しい処理をパワフルなデスクトップPCに投げたりするのを考えても、1台母艦となるWindows持ってる人が低価格な使い潰すモバイルデバイスとしてChromebookを活用しやすいんじゃないかなぁ。
昔Atom積んだWindowsタブレットを艦これ専用機とか言って買うおたくが結構いましたけど、個人的な感覚としてはあれこそChromebookタブレットで代替可能な製品なんじゃないかと。FANZADMMとかenzaのブラウザプラットフォームのゲームは基本的に遊べるみたいですし。(色々やってる裏で動かそうとするとたまにOutOfMemory吐くけど)
個人的にAndroidタブレットの優れていると思う点
なによりもまず、好きなランチャーアプリを使えるところです。
Chromebookのデスクトップは壁紙が表示されるだけで基本的になにも置けず、カスタマイズ性は全く無いです。もちろんそういう要素を省いているからフットプリントの小さい軽量OSになっているんだと思いますが。
あと、根本的にアプリドロワーの出来がなんか良くない気がします。とくにドロワー内にフォルダを作成してアプリをひとまとめにしているとフォルダを展開するのに明らかにガクガク動くときがあったり、バックグラウンドでアプリをインストールしているとフォルダを展開すると表示が崩れて一部のアプリが表示されなかったり、そもそもフォルダ内になにも表示されなかったり、この辺挙動がだいぶ胡散臭いです。(マシンパワーの問題であったり、今後のOSアップデートで解消される可能性もありますが)
ようするに何が言いたいかっていうと、僕はNova Launcherがけっこう好きだったんだってことです。
あと、Chromebookはメディアや通知、アラームのように分化された音量の調整が標準機能で出来ません。ミュートにすると全部一緒くたにミュートされてしまいます。
例えば家族や周囲の人物にメディアの音を聞かれたくはないけど通知はサウンドで受け取りたい(ソーシャルゲームのスタミナが溢れました、とか)、みたいな場面ではAndroidタブレットの方が優れていますよね。
最近はARMアーキテクチャのプロセッサを積んだデバイスが増えていますが基本がx86のプラットフォームなのでAlways on Connectで通知やアラームを利用するという設計がされていないのかなぁと思います。
こういう人はChromebookを買ってもいいかも
・パワフルなWindowsデスクトップPCを既に所有していて安価なモバイルノートPCの導入を検討している
・パソコン利用の大半がWebブラウザー
・設定が比較的シンプルで導入・管理が簡単な端末を親とか、子供に買い与えることを検討している(Windows10の設定とコントロールパネルの分離構造にウンザリしている人)
・おたく
個人的には軽い遊びも含めてChromebookで楽しめてるんですけどね。
あと1~2年もするとよりパワフルなSoCが採用された製品が出回るようになって状況もまた変わってくると思います。アプリ側の対応は…進んでる気がしないですけど。
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