ティーピーリンクジャパン株式会社(TP-LINK)がBluetooth 5.0 ナノUSBアダプタ「UB500」を10月28日に発売する。店頭予想価格1,540円。Amazonですでに予約が始まっていて、1400円で販売されているのを確認した。
UB500はPCに差し込むだけでBluetooth 5.0が使用可能になるUSBドングルタイプのアダプタ。レガシーバージョンのBluetooth Classic(3.0以前)にも互換性を持つ。
デバイスとアダプタの接続はUSB 2.0で行なう。対応OSはWindows 11/10/8.1/8/7。Windows 7の場合は公式サイトからドライバのダウンロードが必要となる。本体サイズは14.8×18.9×6.8mm(幅×奥行き×高さ)。
これまでWindows PC向けのUSBドングルタイプBluetooth アダプタはノーブランド製品以外Bluetooth4.0止まりだったと思うが、大手のTP-LINKからようやくBluetooth 5.0対応製品が発売される。OEM/ODM供給元の同じ製品がその内、国内のパソコン周辺機器メーカーからも発売されていくだろう。
Bluetooth 5とそれ以前のバージョンとの違い
Bluetoothには、3.0以前のClassicと3.0+HS(これは忘れていい)、4.0以降のLow Energyの3種類の通信方式があります。ClassicとLow Energyに互換性はなく、ユーザーが互換性を意識することなく使えるようにラップされながらも内部では使い分けられています。
Classicは比較的大きな容量のデータの通信が可能で、オーディオや通話に使用されています。(将来的にはLEAudioで統一され廃止するということになっています。)
Low Energyは消費電力が少なく、マウスやキーボードのような通信するデータの大きさが小さい機器や超長時間動作するセンサー類、IoTの分野で利用が進んでいます。
Bluetooth 5は基本的にLow Energyのオプション機能追加版という位置付けで、v4.2と比べ、以下の特徴があります。
- コーディング技術の採用で最大通信距離が4倍
- 2Mbpsシンボルレート追加でデータ通信の速度が2倍
- アドバタイジング・パケットのデータ容量が8倍
最大通信距離は機器側の実装と法規制、双方向通信を行う子機の性能でも左右され、最終製品ではけっきょく10mとか20mであったりなのは変わりません。Bluetooth 5はあくまでオプションであり、準拠しているからといって全ての製品で強い通信が出来る訳ではありません。
データ通信速度はスマートフォンとのデータのやり取りなどで実際に使われ、高速化の恩恵を受ける機会は多いものと思われます。
アドバタイジング・パケットというのはスレーブ(子機)がマスター(親機)に間欠的に発信しているパケットで…ようするに、センサーユニットなどのIoTデバイスが親機に向かって大きなデータを送れるようになりました。
前世代のUB400から大きく進化
前世代のUB400 [Amazon]はBluetooth 4.0だったので、4.1/4.2で追加されたモバイルネットワークとの干渉の低減、自動再接続なども追加されているはず。また、UB400で10mだった最大通信距離がUB500では20mに伸びている。(子機側の通信能力にも左右されるが)
総じてUB400から仕様が向上していて、これから買うなら当然UB500一択になる。今のところUB400が終売になる様子はなく、当面併売されることになるのだろうが、間違ってもUB400を買わないことをお勧めする。差額500円くらいだろうし。
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