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Google版Apple Pencil、もといUSI 2.0 スタイラスはどこ行った?焦って古いUSIスタイラス買わない方がいいかもね

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USI スタイラスペン

画像はChromebook Detachable CM3に付属していたUSI 1.0のスタイラスペン。

(追記)AmazonのFire Max 11向けUSI2.0 スタイラスの発売について追記。(追記ここまで)

5月11日深夜2時に開催されたGoogle I/O 2023で正式に発売日と価格がアナウンスされ予約販売が開始しているGoogle Pixel Tablet。

11インチ級のディスプレイにGoogleのオリジナルシリコンTensor G2、RAM8GBを搭載した型落ちハイエンド相当の性能(Antutu v9 Totalで中央値が77万ほど。Snapdragon 888の中央値79万ほどに僅かに劣る。)を持つAndroid タブレットで米国では499米ドル、国内での売価は79,800円となります。

USI Pen 2.0のスタイラスペンに対応し、ペンを使ったお絵描きにも対応可能なハードウェア仕様となっていますがPixel Tabletの予約販売が行われている現在、Googleは純正のスタイラスペンの発売をアナウンスしていません。

そもそもUSI Penって?

Universal Stylus Initiativeという企業連合の非営利団体が推進するスマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータでの利用を想定したスタイラスペンとコンピュータ間の双方向通信プロトコルおよびそのプロトコルを採用したスタイラスペンのことです。

類似のスタイラスペン事業を展開しているのは、MPP(旧N-Trig)を主導するマイクロソフト、Apple Pencil(クローズド)のApple、Wacom AESやWacom EMRを提供するワコムなどが存在しますが、ワコムはメンバーシップに参加しているもののマイクロソフトやAppleは非参加です。

2019年ごろからChromebookを中心に採用製品が市場に流通しはじめ、2022年始めごろからUSI バージョン2.0に対応した製品が流通し始めました。バージョン2.0では筆圧や傾き検知の強化、スタイラスペンにおけるワイヤレス充電への対応、色彩認知能力の向上など様々な機能強化が図られています。

USI 2.0で互換性問題が報告されている

ただ、このUSI 2.0に対応するデバイスでは旧世代のバージョンを搭載するスタイラスペンに互換性がないモデルが一部で報告されています。Chrome UnboxedがUSI 2.0をサポートした「Lenovo Duet 3 Chromebook」をレビューした際に報告したもので、既存のUSIスタイラスペンの一部がデバイスで動作しないとされています。

問題の原因はDuet 3 Chromebookに採用されたディスプレイパネルにあり、USI2.0でしかサポートされない設計を用いているため、それに対応していないUSI1.0規格のペンが動作しない可能性があるとのことでした。

USI 2.0規格を採用する他機種では互換性を維持したパネル方式を採用する場合下位互換性を維持するとのことで、たぶんGoogle Pixel Tabletは下位互換性を維持したパネル方式を採用していると思いますが、今後他の機種でも互換性問題が発生する可能性がありますし、焦って古いUSI 1.0 スタイラスを買わないように注意が必要かもしれません。

いずれにしろ、そのうちチコニーあたりのOEMでGoogleからもスタイラスペンが発売されるんじゃないかなと思いますし、どうしてもすぐにスタイラスペン欲しいんでなければ実機での動作報告待っといた方が良いと思います。

まあ、Android タブレットでお絵描きがしたい人はもうGalaxy タブレット買ってると思うんですが…。

(追記)Amazonが新型のFire タブレット「Fire Max 11」を発表しました。Fireタブレットの中では比較的プレミアム寄りの製品でスタイラスペンにも対応しています。こちらの製品がUSI2.0対応ということでAmazonからもFire Max 11 スタイラスペンの予約販売が既に始まっています。

USI 2.0デバイスへの対応を公称し、価格も単品で4,980円と手ごろでありベンダーも馴染みのあるAmazonということでかなり有力なUSI2.0 スタイラスだと思われます。ちなみにOEM元はMaxeyeということで、やはりAmazonでも人気のあるUSIスタイラスのPenovalのOEM元でもあります。(追記ここまで)